岐阜の旅〜犬山城(愛知)へ〜②

前回、決死の犬山城攻めのおかげで汗で『ビショビショ』足は『ヘロヘロ』喉は『カラカラ』の状態で、とりあえず休憩場所を探しに城下町風の街並みへ向かうことにしました。ここに車で向かう時に通った道で、後で寄ろうと思った時にはこんな『ビショビショヘロヘロカラカラ』状態になっているとは考えてなかった。そう思って足を向けた視線の先に天国が。【無料休憩所】と書いてあるじゃないですか!一も二もなく門の中へ飛び込んだ。

ココトモファーム入口(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離28.5mm 絞り値10f シャッタースピード1/320秒 ISO 160)

門を抜けるとそこは『ココトモファーム』といい、門の面構えとは全く違うモダンな建物が建っており涼しそうな雰囲気。中に入ると早速若い女性の店員さんが「どうぞ。」とバームクーヘンの試食を差し出してくれた。何度も言うが『ビショビショヘロヘロカラカラ』状態なのでバームクーヘンの『モソモソ』も加わり、きっと美味しいんであろう試食も味がしない。申し訳ない気持ちで奥へ進むと冷たいお茶を無料で飲ませてくれる。これが一番ありがたかった。エアコンが効いてる涼しい店の一番奥にはベンチがあり、そこで一休みさせてもらうことに。涼しい店内のベンチで休憩させてもらい、冷たいお茶までいただいているのにお金を使ってない申し訳なさに、せめて飲み物をとグレープフルーツソーダを注文させてもらいその分ゆっくりさせていただいた。従業員も多く店舗もしっかりしているのにこれで儲かるのかな〜?って思ったが、このあたりに何店舗かあるらしい。アイスやソーダ類、その他バームクーヘンなども売ってるちょっとしたカフェのようだが、何にしても命拾いさせてもらったありがたい店でした。

ココトモファーム(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離24mm 絞り値11f シャッタースピード1/400秒 ISO 160)

ココトモファームソーダ(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離65mm 絞り値4.5f シャッタースピード1/320秒 ISO 160)

ようやく元気を取り戻し城下町へ向かうことに。通りの入り口には『城とまちミュージアム』と『IMASEN犬山からくりミュージアム』が並んで建っていた。っが何故だろう、こういうものにあまり興味が湧かない。ケチなのか【無料】という言葉に敏感で入場料を払ってまで見たいかというと・・・考えてしまう。

IMASEN犬山からくりミュージアム(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離28.5mm 絞り値10f シャッタースピード1/400秒 ISO 160)

日頃は賑わっているであろうこの道も、天気の影響もあるのか今日は人出が少ないようで少し寂しい感じがする。通りの両側は古い建物のまま食べ歩きであったり、ちょっとしたカフェであったりと観光客向けの店がずらりと並んでいる。昭和育ちの私のような年代に刺さりそうなインベーダーゲームが無料でできたり、水の張った水槽にコインを落として中にあるコップに入れれば商品が貰えるって感じの夜店でありそうなゲームがあったりと、昭和世代をくすぐるようなお店もありました。なんか最近のレトロブームに乗っかって作ったような感じであまりピンとこない私です。

犬山城下町(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離28mm 絞り値9f シャッタースピード1/320秒 ISO 160)

そんな中、『ご自由にお入りください』って看板を発見。建物自体も古くからありような良い感じなんで早速中へ。調べによると「旧磯部邸住宅」といって江戸期の幕末に建てられた「柏屋孫兵衛」という屋号の呉服商だったとのこと。かまぼこ状に張りのある「起り屋根(むくりやね)」が特徴で犬山市内の町家で唯一現存する国の登録有形文化財だそうです。今は市が管理しているそうですが和室や土蔵などはギャラリーとして貸し出しもしているとのこと。中には古い作りの箪笥や家具、赤壁の長い渡り廊下などがあり江戸時代の情緒が偲ばれます。でもまあ正直、観覧料が必要だったら建物の外観だけ楽しんでいたと思いますが、岐阜に来てこのような歴史的建造物を無料で開放しているところをしばしば見かけます。都市部だと必ず入館料など必要になってくるんでしょうが、岐阜の方はおおらかというのか優しいというのか、自らが持ってる文化的価値を多くの人に広めようという気持ちがなんか『ほっこり』します。

旧磯部邸住宅(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離31.5mm 絞り値10f シャッタースピード1/400秒 ISO 500)

旧磯部邸住宅内部(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離24mm 絞り値2.8f シャッタースピード1/6秒 ISO 160)

旧磯部邸住宅渡り廊下(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離24mm 絞り値10f シャッタースピード1/320秒 ISO 500)

お城から伸びている通りの一番端に「昭和横丁」といった施設もありました。中に入ってみると最近よく見かける昭和チックのレトロな「路地」風で、両サイドには簡単な食べ物を売っているお店が並んでいる。これもブームなのかあちこちに同じような施設を見かけるようになった。犬山城下町と書いてあったが城下町と何か関係があるのか?っと考えながら空調の吹き出し口の涼しい風を楽しんだだけだった。ここにも多くの若い人や外国の方が入っていたので、これはこれで観光に一役買っているんだろう。

昭和横丁(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離25.5mm 絞り値10f シャッタースピード1/400秒 ISO 500)

昭和横丁内部(Nikon Z9  NIKKOR Z 24-70mm f/2.8s) (焦点距離31.5mm 絞り値4.5f シャッタースピード1/80秒 ISO 500)

そんなこんなで蒸し暑い中、食べ歩きもせず帰途につくことに。犬山城って国宝があるだけではなかなか観光客を呼ぶのも難しいのかな。そういえば彦根城にも整備した城下町風の通りができていたと記憶している。こうやって観光客を半日でも滞留させてお金を使ってもらうことが、どんどん人口が少なくなっている今必要な地方の生き残り方法の一つかもしれない。